うしろっから。

戦前。青木が中2くらい?
そんでも、実年齢12歳(誕生日前。あと一年飛び級)で童顔だから、どうみてもこども。
自分の顔を自覚してて、たまーに幼い言動をさりげなくしてみたりしちゃいたい時もある。みたいな。
自覚無くても十分幼いとかなしいね。

で、週末ごとの面会日に通うようになっちゃう青木と、おもいっきりまんざらでもない木場。
「あ…きばさーん!」
「んあ…オイ青木、なんでここに居るんだよ!ここ参謀本部だぞ!関係者以外立ち入り禁止とかそう言うレベルじゃねえぞ!」
「受付で呼び出して貰おうと思ったら、ちょうど通りがかった将校さんに入れて貰いました。ほら、あの方」
「は?…うわ、下村中将でありますか!ちょ、青木てめ…!ッ申し訳ありません!この馬鹿が迷惑かけまして…」
慌てるペーペー下士官の木場。既に保護者じゃないか。下村君なら許して…くれるよね。てきとうな。てかこの時期に参本詰めだっけこの人。
「お前はホント、オヤジ受けいいなあ」
「へへへ、そうですかね」
「褒めてる訳じゃねえぞコラ。ここぁ誰でもいつでも入れるような所じゃねえんだぞ」
「はい…すみません」
叱ってやれば素直に反省して、しょんぼりする青木に逆に慌てる木場だが、その慌ててる様を見せまいとして逆にテンパったり。
「あ、いや…わかりゃいい。い、いつも云ってるだろ、知らねえ人間にホイホイ付いてっちゃあ駄目だってよ」
顔上げてテンパリ中の木場を見つめれば、青木は嬉しそうに抱きつくし、抱きつくのを許しちゃうところが駄目な由縁。
「はい。じゃあ…木場さんに付いてくことにします。こうやって」
「おいおい。ひっつかなくても解ってらあな」
でもひっつく。でもはがさない。
「お前、今日はどうし…ああ、テスト終わったのか」
「そうです。今日最終日だったから学校早く終わったんで。木場さんたちの昼休みに間に合うかなって」
「ああ。そう言やあ…あと五分で飯だな。しょうがねえなあ、奢ってやるか。食堂だけどな」
「それ目的で来ました」
「お前なあ…」
「ってのは冗談ですよ。ホントは…へへへ、中間試験の勉強で木場さんに会えなかったから、顔だけでも見たいなって思ってきたんです。
正直運が良ければ逢えるかな、って…ってダメ元だったけど、逢えて良かったです」
「…ばっか野郎。俺ぁお国のためにご奉公してるんだぞ。…でもまあ、迷子になんねえでここまで来れたことァ褒めてやるよ」
なんだこのバカップル。青木=わんころですから。

それをちょっと遠くで眺める兵士三人。
「…あー。あれ木場伍長と幼妻じゃね?」
「ホントだ。いいなあ若い念弟」
「お前今、自然に問題発言したな。欲しいのか」
「俺どっちもいける人だから。ていうか男とか女とか越えて、あんな風に懐かれるって良くない?」
「それは解るけどさー」
「つか、マジであの二人、念友なん?」
「なんかさー、陸軍省附きの長岡って居るじゃん。木場伍長にあの幼妻のことコナかけたら、俺の念弟だから手ェ出すな!って伍長ぶちキレたらしいよ」
「うはあ、ちょう守ってんねえ。木場伍長も、かなり入れ込んでるな」
「そりゃお前、あの懐きよう見てたら言うまでもないってぇか…あの子、顔にどう見ても「木場伍長だいすき!」って書いてあるしさ」
「でもまあ犯罪っぽい。あの子が中学生に見えないってのもあるけど」
「あーわかる。どう見ても、あれ誘拐現場くさくね?」
「そっちもか」
「余罪多いな伍長」



どうでもいい小話が。て言うか、コナかけの辺りは帰らざる夏パロだし。







QLOOKアクセス解析